湯布院に行って来ました.
今回の旅の最大の目的は,湯布院での田園景観を生かしたスローで上質なまちづくりを観察することでした.
もちろん,サブテーマは,温泉と美味しい食材(笑)です.それはそれでまた別の機会に...
写真は,宿泊した旅館の部屋からの由布岳の眺めです.それにしても田園景観と合わせて,スケールがデカイですよね.
湯布院のすごいところは,80年も前から,ドイツのバーデンバーデンをモデルとした田園温泉保養地を意識して,幾たびの外圧に"No!"を繰り返しながら,なんとかこの景観を維持してきたこと.
どうやら,湯布院は,従前からある優れた資源を皆でルールをつくり監視しながら持続的かつ有機的に利用してきた「ムラ」,現代風に言うとコモンズに近いのではないかと自分なりに理解しました.
老舗別荘旅館などが率先してきた,そういう保守的で「上質な」ムラづくり,今では結果的に湯布院をブランドとして独立させ,さらにそのサービスや産品に付加価値を発生させているようです.
例えば,湯布院の志のある旅館などでは,使われる食材はほとんど湯布院内から供給されるような仕組みづくりや,伝統的な料理研究会なども行われています.
最近,スローフード運動として注目されているような取り組みをかなり早い時期から行っているわけですね.
写真は,亀の井別荘内のギャラリーとショップ.観光客があんなに訪れる旅館はそう滅多にないでしょう.